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S8  Project  


筑波選手権で 古くから続いている S8 というクラスび出場する レーサーを作ろうと計画している


 

 
 【 不自然な motoGP の走り 】 ( Mar/2024 )

 今年も すでに motoGPが始まった様だ。 レースは見てないが、細切れに情報は入って来るので、見ても無いのに ライダーのコメントなんか
  聞いているのだ。  部分的に動画も見たが、最近の動画は 多くの情報を伝える為、じっくり走りを見ていられない。
 ちょうど見たい所で、画面を パッと切り替えられたり ・・ いいから、余計な事するなよ! と言いたくなる。

 とにかく、とんでもないスピード、とんでもないバンク角、とんでもないグリップ力で、曲芸を見ている様だ。 あらゆるものが進歩したのだろう。
 しかし、それにしては どうも魅力を感じない。 カッコ良さを感じないのは 何故だろう?

 昔とは、コースレイアウトも違うし、タイヤのグリップも違う。 これでもか、と電子制御も行われているみたいだし、特に ウイング等の
  空力の利用で、ハンドリングは どんどん重くなっているのだろう? すばしっこさ、シャープさが 全く無い。

 ブレーキングで掛かった荷重のまま フロント旋回していて、恐らく リヤに荷重を移して走ると、トラコンが効いて、逆に遅くなってしまうのかも
  知れない。  motoGPが このままの進化を続ければ、レギュレーションを無視して考えると、フロントタイヤは リヤタイヤ並みに太くなって、
  重くて操縦出来ない操舵系は、パワステで何とかする。 そうすれば 強大な フロントの旋回力を発揮出来るはずだ。

 ・・ でも、そんな ロードレースって、あまり見たくない気がする ・・ 気持ち悪い、不自然だ、とにかく カッコ良くない ・・



 

 2輪でも 4輪でも、車速が低い時は フロント旋回し、車速が上がるに連れ 旋回の軸が リヤに移って行くものだと思う。
 フロント旋回の 極端な例は ジムカーナで、Uターンも含め、ジムカーナで 車体をバンクさせるのは、キャンバースラストを期待している
  訳ではなく、フロントの 実舵角を大きくする為で、限りなく フロントのコーナリングフォースに依存していると思う。

 車速が上がって ロードレースになると、殆ど舵角は付かず、バンクさせる事での キャンバースラスト、特に 太いリヤタイヤの
  キャンバースラストで、大きな旋回力を発生させていると思う。

 キャンバースラストの発生しない 4輪でも、高速になると、直進する 運動エネルギーで 遠心力を発生させ、それに対抗する
  求心力で旋回する時、外側の リヤタイヤで 踏ん張る形になるだろう。

 
 

 それは、ラリーで はっきりと現れる。 未舗装の グラベルはともかく、舗装路の ターマックに於いて、抜重 荷重を 上手く利用して、
  外側の リヤタイヤに荷重した時、一気に大きな旋回力を発生させて、飛ぶ様に旋回している。  それが上手く行かず、
  フロントに 荷重が残ってしまった時は、オットットと コースアウトする事が多い。 4輪駆動でも フロントの旋回力は小さいのだろう。

 ラリーを見ていて 感じるのは、やり過ぎでしょう! という位に 車体が暴れまくって、あちこち向いて走っているが、
  もし 車体の重心点の運動だけを、シミュレーションすると、恐らく 綺麗な ラインを描いて コースを走っているんじゃないかと思うのだ。


 

 理科の実験で、鉄ハンマーの重心点に、蛍光塗料でマーキングし、真っ暗にして 重心点だけが光って見える様にして、
  ハンマーを 思い切り 振り回して 放り投げると、ハンマーは グチャグチャな動きをして 飛んで行くが、重心点は 綺麗な 放物線を描いて
  飛んで行く様に、ラリーの車体の運動でも、同様な事が起こっている様な気がする。

 これは 動物の動きも同様で、獲物を追いかける ライオンなどが、決して 前足では旋回していない。 元々 前足と 後ろ足では
  構造が違う事もあるが、どんなに スリップしていても、後ろ足で旋回力を発生させていると思う。

 そして、それが自然な動きと感じられるのだ。 だから、どんなに 車体が 滅茶苦茶に暴れようが、ラリーの車の運動は
  とても自然で、気持ち悪くない。 カッコ良く見えるんじゃないだろうか?

 そんな事を考えながら、 motoGPを見ていると、何か違うよなぁ〜 ・・? 
  とにかく 凄いんだけど、どうも 見ていて気持ち悪い、不自然だ、カッコ良さを感じないんだよなぁ〜 ・・・

 ロードレースの世界で、いつからか、「向きを変える」 という言葉を聞く様になったが、「向きを変える」という言葉は誤解を招く、と思うのだ。
  基本的には、車体のが向いている方向に進んで行くのは分かるが、レースでは 車体が暴れまわっているので、それは一瞬の事で、
  向きを変える、という事を 意識するあまり、旋回速度が落ちていないだろうか? その速度差を挽回する事は不可能じゃないだろうか?

 大切なのは、重心点の運動、ベクトルだと思う。 重心点が しっかり旋回力を出していれば、滑って車体の向きが変わっても、
  その お釣りさえ コントロール出来れば、コースアウトせずに復帰出来る。 重心点が旋回力を出していなければ、
  車の向きが どうあろうと、アクセルは開けられず、焦って開けると アウトに出るか、滑って 無駄にタイヤを消耗するだけだ。

 普段の通勤でも、車輌の重心点を意識し、その運動を意識して走っているのだ。 常に意識していれば、いずれは無意識になる。
  その時、自分の意識は身体性を持つ。 そう信じて、日々 意識してるんだけど ・・・ どうかな?
 





 
 
  【 セナ足に まつわる エトセトラ 】 ( Jan/2024 )

  S8車輌作りには関係無い話だが、セナ足に まつわる お話しを 少し。
 ご存知 セナ足は、アイルトン・セナが、コーナリング中 アクセル開度 1/4以下の辺りで、1秒間に 5〜6回 ペダルを振動させる事で、
 ターボラグ解消の為 とか、トラクションコントロール とか 言われ、セナの速さの象徴の様に言われたりするが、

 一方の アラン・プロストは、綺麗に 全開・全閉で走っていて、それで 殆ど 同タイムで走っているし、もし本当に有効なら、
 他のドライバーも 真似するはずだが、真似出来ないのかも知れないが? ・・と、それ以上 深堀して考える事も無かったが、
 
 最近、いくつかの話と 動画を見たら、どうやら セナ足は 一種類ではなく、それぞれの状況で 振動の周波数を変えて、
 使い分けている様だ、と思ったのだ。 セナは カート時代から、セナ足を使っていたらしく、恐らく それは、彼の特技なのだろう。

 他の人の出来ない特技を、それぞれの状況に合わせ、ある時は ターボラグ解消、ある時は トラクションコントロール、
 そして ある時は ヨーを発生させる為に、使い分けている様で、これがセナ足だ というものは 無いんじゃないか? と思うのだ。

 ・・ で、今回は 別に セナ足に言及する訳では無く、ある人が 「セナ足って、98% 狙いの 走りですよね」 と言ったのが、
 とても興味深く、この 98% という表現が、実に多くの事に共通してるよなぁ〜 と思ったのだ。 正確には 100% プラス・マイナス 2% だが。


 

 タイヤが最も高いグリップを発生させるのは、わずかに滑り出す所らしいが、そこを 100% とすると、常に その部分を使って走れば、
 最も 効率が良いはずだが、当然 接地圧は常に変化しているので 不可能で、現実には 98〜102% 辺りを使って走ってると思う。

 しかし この、マイナス 2% の領域と、プラス 2% の領域では 世界は全く違う。 本当なら 98%〜100% の間で走っていれば、
 殆ど 滑る事も無く、安全に速く走れるはずだが、いつ どこで 100% の位置がやって来るのか、分からず、
 自分のコントロール下に置けず、精神的には 恐怖の世界なのだ。

 逆に、100〜102% で走っていれば、常に滑っている状態で 安全では無いが、100% が見えていて、自分が どこに居るか分かり、
 常に 自分の コントロール下に置けるので、安心して 走る事が楽しい と、間逆の感覚を得る事が出来るのだ。

 昔、ケニー・ロバーツが、雨の日は 最初から滑らせて走れ、と言っていたのは真理なのだ。 私は ウイリーが出来ないが、
 ウイリーは完全に、100〜102% でやってると思う。 98〜100% では、ずっと続けては行けないだろう?

 Moto GPで、派手に スライドさせて走っているが、100% ギリギリで走るよりは、コントロール性が良いので、安心なんだと思う。
 その中で、ホルヘ・ロレンソ は、99%〜101% 辺りまで攻めて走っていて、昔の 500cc の頃の様な、際どい鋭さがあった。

 ただ、やっぱり それは危険を伴う事で、ロレンソが転ぶ時は、空高く舞い上がってる事が多い様に思う。 やはり ロレンソをしても、
 コントロールは 難しいのだろう? でも、昔の 500cc の様な ピーキーで ヒヤヒヤする、真剣勝負を見ている様で、これぞ プロ!

 偉そうな事を言える立場ではないが、それに比べ 最近の Moto GP は、車速も バンク角も バトルも、物凄いけど、
 動きは ノンビリしていて、どうも 木刀で チャンバラごっこ でも している様に見えてしまって、緊張感が無い。

 さて この 100〜102% 狙い、と言うのは、我々 加工屋の作業が 殆ど そうで、溶接を例に上げると、常に同じ作業をしている場合は、
 データが蓄積されて、99〜101% の間に セッテイング出来るが、私の様に 同じ仕事が 全く無い様な場合は、無理で、

 98%〜102% の緩い調整しか出来ない。 そんな時は必ず 100〜102% を狙って、セッティングをする。 ライディング同様、
 限界が どこにあるかを見ながら、行き過ぎを コントロールして行くのだ。

 例えば、丸パイプに フランジを溶接する場合、ポジショナーと言う ターンテーブルにセットし、回転数は 予想より速めにセットし、
 速度調整は 足踏みスイッチの ON・OFF で コントロールする。 溶接電流も 予想より高めにセットし、手元のスイッチで、

 溶接電流と、大体その半分から 1/4にセットした クレーター電流を 切り替える事で、溶け過ぎてしまうのを コントロール。
 更に 左手で溶加棒を入れて行くのだが、最初は 母材の温度が低いので 溶け難く、段々 温度が上がって来て、

 どんどん溶ける速度が速くなるので、ターンテーブルを速く回し、手元のスイッチの動きも速くなり、溶加棒を入れる速度も速く、
 正に、セナ足、セナ指、セナ手、大活躍。 その時の イメージは、溶けて 穴が開く寸前を コントロールする。

 もし、逆に これを、98〜100% 狙いにセットしたら、いつ どこで 100% が来るか? いつ穴が開くか分からず、恐怖だろう。
 何だか 凄い事をしている様だが、ピアニストに比べたら 大した事は無い。 ・・ しかし、ある 武術家の言葉の様に、

 我々 加工屋 も又、 「手指の 動きは 楽器を 奏でるが如く 」 なのだ ・・・

 









 
  【 最終回 ・ リヤサスペンション レイアウト検討 】 ( Jan/2024 )  

 リヤサスのレイアウトを考えるにあたり、サスの歴史を サラッと振り返ってみようと思っただけなのに、随分 長くなってしまった。
 ・・ で、結局どうなのよ? って事になるのだが、結論から言うと、何とも つまらないが、現在 最もポピュラーな、プロリンク式で、
 位置も 最もポピュラーな 位置に落ち着いてしまった。 ただ 遠回りして、ここに辿り着いた事には 大きな意義がある。
 
 う〜ん ・・ やっぱり、様々な機構から 絞り込まれて、殆どが この形態に落ち着いた事に 納得 ・・


 その前に、コンベンショナルな 2本サスから、様々なタイプの モノサスへ変化した時、大きな変化だと思うが、異を訴えたライダーは
 居なかったのだろうか? フロントが 正立から倒立へと変わった時は、結構 違和感を訴えたライダーは多かったと思う。
 私も その一人で、特に WET路面での 接地感や コントロール性に困惑した。 しかし リヤに関しては、あまり そんな話を聞かなかった?

 ユニットプロリンクの CBR1000に乗った時も、私は 「何だか リヤのグリップ感が掴み難いかな? リヤサスの反力を感じ難いかな?」
 みたいな事を言った様に思うが、それも 雑誌に そう書いてあったので、そんな言葉が出て来た様なもので、もし 目隠しで、
 知らずに乗っていたら、気付かなかったかも知れない。

 ただ、最近 知ったのだが、私の後輩でもある RSC契約ライダーの I君の車輌が、当時 主流だった 前傾させた 2本サスを、
 わざわざ フレームを改造して、ほぼ直立に 取り付けてある。 コレクションホールに展示している 別の車輌も 同様に改造してある。

 ファクトリーなので、バネレートが合わないから、とかは考え難く、あえて フレームを改造してまで、サスを立てたのだろう?
 彼は 一体、何を感じ、何が嫌で、前傾サスを 直立させたのだろう? 他のライダーは そんな事は していないのに?
 残念ながら、彼は 若くして他界してしまったので、真相は分からないが、当時の事を知っている人に聞いてみたいものだ。


 さて、フロントが 正立から倒立へ変わったとは言え、サスペンションは、フロントアクスルからの動きを 直線的に捉え、
 ロードレーサーに至っては、ハンドルが フロントフォークに直接着いているので、フロントタイヤの接地点を ダイレクトに
 手で感じ取っている、と言っても過言ではない。 そして 手は、目や口の次に 敏感で、応答も速い 身体の部位だ。

  それに対し リヤは、剛性が高くなったとは言え、長いスイングアームのたわみ、複雑なリンク類の 遊び ガタ、
 そして レバー比が 3:1位になって、やっとサスペンションへと動きが伝わっていて、その間 とんでもない ロスがある。

 更に、その動きを感じるのが、サスペンションから遠く離れ、数箇所を軽く ボルト留めした 薄っぺらな ファイバーシート、
 更に、シートスポンジを介して、やっと お尻に到達する。 しかも お尻は、身体の中でも 最も鈍感な部位。

 これでは、リヤタイヤの本当の動きなど 伝わるはずが無いし、時間的にも 大きなズレがある。 早い話、リヤは 良く分からない。
 ヤマハのモノクロスサスを 初めて試乗した、ワークスライダー達が、そろって 「よく分からない」 と言ったのも うなずける。

 バイクは、重心点を ピッチングさせたり、ロールさせたり、ヨー方向に動かしたりして、運動させて走る乗り物だ。
 フロントは、ブレーキングや アクセルオンで ピッチングさせたり、操舵する事で 重心点を 前後左右に振って、運動の切欠を作るが、

 リヤは、トライアルでは積極的に使うが、ロードレースの場合は、せいぜい荷重を与える事くらいだ。 つまり 大雑把に言って、
 フロントは アクティブだが、リヤは パッシブ、と言っていいだろう。 なので、ロードレースに於いて、ライダーの要求通りに
 リヤサスを セッティングして行くと、大きく間違った方向へ進んで行く事がある。

 これは、しっかり お尻を固定している 4輪車でも 同様らしく、ドライバーの要求通りに、サス セッティングして行くと、
 とんでもない方向へ行ってしまうらしい。 なので メカニックは、ある基準の範囲をを超えると、それは間違った方向だと、
 修正していく必要があるらしい。

 2輪も 4輪も、サスペンションの役目は、路面のギャップ吸収だが、もう一つの重要な役割は、適正な車体姿勢を保つ事だ。
 2輪でも 4輪でも、空中に浮いた状態では、自分の姿勢を正確に把握するのは難しい、という事なのだろう?

 今は 計測器があるので 分かり易いが、スポーツの世界同様、フォームが乱れていないか コーチなどに見てもらう様に、
 常に 車体姿勢を 客観的に把握する必要がある。 要するに リヤは 車体姿勢を保つ事が 最大の仕事なのだ、と思うのだ。

 ただ、リヤは パッシブ とは言え、フロントより太い リヤタイヤは、大きな旋回力を発生する。 ロードレースは いかに 効率良く
 リヤに 大きな ヨーを発生させるか、の勝負の様なもの。 その時 重要になるのが、状況に応じた車体姿勢を保つ事なのだ。


 



 

 そして 決定した、リヤサスの位置は、上の NSF250 に対し、スイングアームも 新作するので 形状も変更し、リヤサスは出来るだけ低く、
 車体の重心点を通る垂線と、フロントフークを延長した線が交わる点から、降ろして行った線上に置き、動きも その線上で作動する様にする。
 重心点を上から押すと、フロント リヤに均等に 力が分散するかな? な〜んて考えたのだが?

 おぉ〜! 何と美しい 三角形! 我ながら グッドアイデア! これは 世界的科学雑誌 「ネイチャン」 ・・ん? ・・ じゃなかった?
 「ネイチャー」 だ! に、掲載してもらいたい。  科学的 理論的 裏付けは 全く無いけど、昔から 美しいものは、科学的にも真理だ。

 という訳で、長かった リヤサス レイアウト検討も、これで終了。 次回は? ・・ ネタは沢山あるけど、何しろ時間が無くて ・・・


 
 


 







 
 【 続5 ・ リヤサスペンション レイアウト検討 】 ( Dec/2023 )

 国内4メーカーの モノサスが出揃い、アイデアの競い合いの様な時代が 少し続いた。
 ただ 私は、その後も 2輪の仕事は続けていたが、あまり興味を持って見ていなかったせいか? その後の リヤサスの変化を 殆ど知らずに、
 気が付いたら、世界中の どのジャンルのバイクも、ホンダのプロリンク式と同じ様な機構に 落ち着いていた。
 確かに、数ある モノサスの機構の中では、プロリンクが 最も シンプルで、理想的な位置に配置出来るので、淘汰されて行ったのだろう。


 


 

 一方、4輪の フォーミュラーカーは、空力 最優先の為、サスペンションは、とんでもない位置に追いやられ、アクロバティックなリンク機構で、
 これで本当に作動するのか? というレイアウトへと進化して行った。 
 現在は更に、トーションバースプリングらしく、もはや 既存のサスペンションという イメージは無い。

 2輪だって、そんな大きな変化があっても 良さそうなものだが、2輪の世界の進化は、いつも保守的だ。 (勿論 それには理由があるのだが)
 ただ、フォーミュラーカーに於ける サスペンションの目的は、2輪の それとは大きく違い、グランドエフェクト効果を スポイルさせたくないので、
 出来るだけ サスは動かしたくない。 路面追従性は、大きなボリュームのタイヤが受け持っているので、参考には ならないだろう。


 

 又、マウンテンバイクの様な 自転車も、結構アクロバティックなレイアウトが多いが、これも 自転車は サスがあると、ペダルを踏み込んだ時、
 力を吸収されて ロスしてしまう、という事があり、あまり作動させたくない、という事情もあり、元々無いものだし、無いよりはマシ程度、
 という考えもあるのかも知れない? よく分からないが、自転車も あまり参考にはならない様に感じる。



 
  

 さて、レイアウトも落ち着いた頃、ホンダが ちょっと変わった、ユニットプロリンク という機構を、Moto GP車輌に採用した。
 これは確か、ビモーターが、DB?で 同じ様なシステムを使っていたので、目新しいものでは無かったと思うが、
 Moto GPに使ったのは、センセーショナルだったと思う。 その後 CBR1000 や CBR600 にも採用された。


 

 
  ホンダ広報の資料によると、「スイングアームの動きの範囲内で 完全に独立した動作を行うので、メインフレームにサスペンション荷重を
 掛けない事から、車体全体が サスペンションの影響を受けにくい構造になっている。」 とあるが ・・
 まあ、突っ込みどころ 満載、って感じもするが、それは置いといて ・・

 私が 引っ掛かるのは、バネ下重量 という点だ。 昔の 2本サスの頃は、サスペンション重量の半分が、バネ上で、半分がバネ下、
 と 教わったが、リンク式モノサスになると、ちょっと複雑? カワサキのユニトラックは、プッシュロッドとロッカーアームの半分が、バネ下で、
 サスペンション本体は、バネ上? フォーミュラーの場合も同様? では スズキの フルフローターの場合は?

 そう考えると、ユニットプロリンクは、リンク類も含め、サスペンション全てが バネ下重量になるんじゃないの?
 そんな効率の悪い機構を、レーシングマシンに使う、と言う事に疑問を感じるのだが?
 私なら、スペースを有効に使える、と言う利点から、大型のツアラーとかに採用するけどなぁ〜 ・・
 その辺の事は、いずれ 詳しい人に聞いてみたい、と思っている。

 この間、フロントにも大きな変化があり、ストローク増大による剛性不足を補う為、それまでの正立フォークから、倒立フォークに変わった。
 あっという間に、すべてのジャンルに広まったが、作動性や 感覚的な コントロール性は、正立フォークの方が良かった様な気もするが、
 ストロークの短い ロードレーサーでも、剛性面で、もはや正立に戻る事は無いだろう。

 ただ、トライアルは 一度、倒立フォークに移行したが、再び 正立フォークに戻ったらしい ・・ って事は、それほど剛性が必要ないなら、
 正立フォークの方が 作動性が良いのかな? ・・ いや 恐らく、トライアルの場合は、岩に当たったり、池に落ちたり と、
 インナーチューブが 下にあるのは トラブルの要因になるので、正立に戻ったんじゃないだろうか?

 ・・という事で、又 又 長くなってしまって、結論は 年を越してしまうなぁ〜 ・・  では、又 来年 ・・





 





 
  【 続4 ・ リヤサスペンション レイアウト検討 】 ( Dec/2023 )


 カワサキの ユニトラック、ホンダの プロリンクに、わずかに遅れて 80年初頭、スズキの フルフローターサスが登場した。

 
  

 フルフローターは、ユニトラックの サスペンション下部を、スイングアームで支持する事により、サスを上下から 挟み撃ちにしようというもので、
 プログレッシブな特性を出している、という事らしい。

 これで、国内4メーカーが 2本サスから脱却して、モノサスになった訳だが、レイアウトは 色々違っても、どれも 4輪の世界では、すでに
 使われていたものであり、決して斬新なものではない。 むしろ、それらが2輪に採用されるのに、随分 時間が掛かった、とも言える。

 ただ、メーカーで 本格的に採用されなかっただけで、個人的には 皆 あれこれ工夫して、様々なタイプのレイアウトを試していたのだ。
 1979年、私が出場した、ブランズハッチの ヨーロッパ耐久レースにも、見たことの無い サスペンション方式やら、ハブステアリングやら
 日本では 考えられない様な、自由な発想の車輌が走っていた。

 
  

 普通の 草レースでも、日曜大工的な作りだが、とんでもないフレームの車輌が走っていたりと、レース界の 底辺の広さ、層の厚さを実感した。
 興味津々で写真を撮ったりすると 誰もが、嬉しそうに 自慢話を始める。 何を言ってるか、よく分からないけど、それは 心地良い ひと時だ。



  

 パラレルリンクの スイングアームは 古くからあるが、フロントは 現在のBMWのものと同じだと思う。



 

 これは、1979年なので、スズキのフルフローターのデビュー前だが、全く 同じ機構ですね。 でも この プッシュロッド、大丈夫なの? ・・


 ただ、そんな奇抜なアイデアも、実際にGPで 勝てる様になるには、膨大な開発時間、費用、マンパワーを必要とするので、やはり メーカーが
 本気で取り組まなければ、後世に残る物にはならない。


 そして モトクロスで進化した リヤサスは、同時に ロードレーサーや 市販車にも採用され、殆どのジャンルのバイクに広がって行った。
 色々な アイデアが試された中、エンジンの下部に横置きにした サスも現れた。 しかも メーカーの市販車で。



 

 これは多分、カワサキの KR250 だと思う?



 

 そして、ヤマハの RZV500 も、エンジンの下に横置きに配置していた。 確かに 重心位置を下げたいので、重いサスをエンジン下部に
 置いてはどうか?と 誰もが考えると思うが、リンクが複雑になり ロスが増えるし、メンテナンス性や、汚れなど考えると、私なら パス。

 でも、何でも アリ! の、この時代は、設計者も 楽しんだんだろうな?・・









   【 続3 ・ リヤサスペンション レイアウト検討 】 ( Nov/2023 )

 そして、1979年、遂に 現在の2輪の リヤサスのスタンダードになっている、「プロ・リンク」が登場するのだが、
 残念ながら、私は 1979年から ヨーロッパに渡ってしまったので、ちょうど この大きな時代の変革期の事は、全く知らないのだ。

 オートバイ関係の仕事をしていたし、レース観戦もしていたが、それ以上に 吸収することが多すぎたし、モトクロスに於ける変化は、
 海外ではなく、日本で起こっていたのだ。 現に 前回の写真、1979年世界GPでは、どのメーカーにも変化は無かった。

 ただ、ロードレースでは、カワサキKR250が、すでに ユニトラックサスを装備していた様だが、あまり話題にはならなかった気がする。
 後から 知った事だが、1979年の春に、カワサキが、そのユニトラックサスを 全日本モトクロスでデビューさせたらしい。


 

 それは 衝撃的な事で、ヤマハのモノクロス、カワサキのユニトラック、それに出遅れた ホンダとスズキにも エンジンが掛かったらしい。
 そして、1979年の最後に、ホンダがプロリンクをデビューさせる事になった。 

 しかし、いきなり現在の形の プロ・リンクになった訳では無い、その前に、時期は短いが、2本サスで プログレッシブ機構を持った
 サスを走らせている。 恐らく この時は すでに、1本サスの構想は出来上がっていたのだと思われるが、

 

 これは 後に、市販車の CB1300に採用されたものだが、機構的には これと全く同じで、フレームから出たロッドは短く、サスペンションの
 位置は、はるか前方にあったのだが、それまでの ダブルレート(2段バネ)の特性を、リンクを使ってレバー比の変化によって、

 サスペンションのストローク自体を、プログレッシブさせようと言うものだ。 恐らく カワサキのユニトラックには、この考えは無かったのだろう?
 そして、その機構を、カワサキに習って、エンジンの後に、1本のサスで実現させた訳だ。



 

 
 これで、リンクの寸法を変更する事で、レバー比を変化させ、プログレッシブの度合いを変えられるし、サスペンションを重心位置に近い
 所に集中出来るし、何より リヤホイールトラベルとの レバー比が、3:1 位になるので、サスストロークの 3倍の ホイールトラベルを稼げる。

 ただ、これには当然 問題も沢山ある。 スイングアームの剛性に関しては、すでに相当上がっているので 大丈夫だとしても、
 レバー比が 3:1とかになり、更に それを プログレッシブさせて、レバー比の 立ち上がり曲線を急激に傾けると、
 飛躍的に荷重は上昇し、ジャンプでの リンク類に掛かる 衝撃荷重は、何トンもになってしまうだろう?  

 ヨーロッパから帰国し、先輩に誘われて、モトクロスのメカニックをした時、設計屋さんが、毎回レシオを変更した リンクを作り、
 テストをするのだが、毎回 走行後、リンクのボルトが抜けなくなる。 ジャンプの衝撃荷重で、短い 10mmのボルトが 曲がってしまうのだ。
 
 私も、リヤサスのバンプラバーを外し、完全に機械的に全屈させた時、リヤタイヤとリヤフエンダーの間に、握りこぶしが入る位、
 50mm以上の クリアランスを確認したのだが、走口後、タイヤがフエンダーに当たっていたのだ。

 スポークホイールは楕円に変形するが、恐らく スイングアームの曲がりと、リンク類のベアリングのガタ によるものだと思う。
 それだけ、リヤタイヤの動きが、サスペンションに伝わるまでに、力や運動の ロスがある、という事だ。

 つまり、リヤタイヤの運動と、サスの動きには、大きなズレがあるのだ。 それでも プロリンクが 現在のリヤサスのスタンダードに
 なっているのは 何故なんだろう? ・・ そんな疑問から、世界は どんどん広まって行ってしまって、今年の夏が過ぎて行ったのだ。









 
 【 続2 ・ リヤサスペンション レイアウト検討 】 ( Nov/2023 )

 ヤマハの モノクロスサスペンションの登場で、世界は一変した。
 他メーカーは、特許の関係で、ヤマハの真似は出来ないのだろうが、とにかく サスペンションストロークを長くする事が最重要課題となった。

 そこで、ホイールベースは長くなるが、長い スイングアームで ホイールストロークを稼ぎ、リヤサスの取り付け位置も 前方に移動し、
 サスペンション自体も 大きく前傾させ、更に長い サスペンションを取り付ける為に、サスの取り付け下部を下げる為、
 逆 への字 に曲がった 「バナナフォーク」 と言われる スイングアームにしたり、各メーカーは競争した。

 そこで 以前と 大きな変化があったのは、スイングアームの 高剛性化、それによって重量増になるので、従来の鉄パイプから、
 アルミ角パイプに変わった。 ただ 前傾した サスペンションは、曲げ応力が掛かるし、幅を狭くしたい シートの下に、
 サスペンションの 上部取り付け位置が来るので、シート幅が広くなり ライディングに悪影響を与えた。


 

 写真は、1979年 イギリスGP 500ccクラス 終了後の、車輌保管を撮ったものだ。
 優勝したのは、No.26 カワサキの ブラッド・ラッキー。 確か 2位が、ホンダの アンドレ・マラーベ。 そして3位が、No.2の ロジャー・デコスタ。
 No.5の スズキは、誰だったかな? ・・
 この日は ヤマハの ヘイキ・ミッコラは、不調で 入賞を逃しているので、ここにある車輌は 全て、従来の 2本サスの車輌。

 この日の 一番人気は、この年で引退が噂されていた、ロジャー・デコスタ。 その走りは 本当に美しかった。 
 日本人では、矢島金次郎 を 思い出す ・・

 ちなみに、この イギリスGPの開催された コースは、古い お城の周りを走る、芝生に覆われた 美しいコースで、
 ウインブルドンの様に、1年に1度だけ 使われ、その他は ずっと 芝生を育てているらしい。 何とも贅沢な イギリスらしい コースだ。



  

 そして、2本サスの ロングストローク化の究極が、真っ白なマシンで モトクロス界に革命を起こした、無限 の ME。
 このマシンは、リヤサスのストロークも 極限だったが、何より フロントフォークが、300mmを遥かに超える ロングストロークで、驚かせた。

 若き アメリカ人、ジョニー・オマラ によって、アメリカGPで優勝し 脚光を浴びた。
 ちなみに、この長いフロントフォークは、当然 剛性を保つ為に、相当 重かった様で、この長い ストロークを 使い切って走れない
 ライダーにとっては、無用の長物、ただ重いだけだった様だ。

 当然、この辺が限界で、これが 倒立フォークに変わって行くのは 必然だった訳だ。






 
 【 続 ・ リヤサスペンション レイアウト検討 】 ( Oct/2023 )

  リヤサスペンションの歴史の続き。
 長く続いた コンンベンショナルな 2本サスの時代に 終わりを告げたのが、ヤマハのモノクロスサスペンションだ。

 

 この、モノクロスサスに付いては、その出会いからの話は 結構 詳しく 聞いた事があるが、長くなるので割愛するが、
 モノクロスサスが デビューしたのは、1973年3月 茨城県谷田部で開かれた、全日本選手権の開幕戦だった。

 その 1週間前、ヤマハファクトリーは 現地で 最終調整をし、それぞれのライダーの セッティングも決定していた。
 さて帰ろうか、という時、設計屋さんが、「悪いが、1周で いいから、このバイク乗ってみてくれない?」 と 言い出した。

 「えぇ〜、しょうがない ・・」 と、軽〜く 数週、流して走ってみたが、何だかパワーが無くて 加速が悪い様な感じ?
 でも よく分からないなぁ〜? と 降りたら、何と ベストセッティングの自分のバイクより、ラップタイムが速かった。

 それで、次々と 皆 乗り出したら、全員がタイムアップ。 ちょっと ・・これって、いいんじゃない? と言う事になり、
 急遽、突貫工事で、レース本番までに、モノクロス仕様に改造し、見事 レースで上位独占したらしい。

 今まで あった場所に、リヤサスが無い? 観客も 関係者も、これ 一体どうなってんだ? と騒然となった。
 そして、他メーカーのマシンより、遥かに高く ジャンプして 走り去り、「空飛ぶサスペンション」 と言われた。

 この、初めて乗った時の話は 随分昔に聞いたのだが、その時は 「へぇ〜・・」 と、面白く聞いていたのだが、
 今 思うと、全日本のトップライダー達が、全く違う機構で、2倍以上の ホイールストロークの リヤサスペンションの
 バイクに乗って、「よく分からなかった」 と コメントした事に、重要な ヒントが隠されていたのだ。
 この件については、後ほど ・・


  

 ただ、カンチレバーは、古代からある 一般的な機構だし、古いバイクにも 同じ様なレイアウトの サスはあったはずで、
 ヤマハが、高額の特許使用料を支払った、というのは、恐らく そのレイアウト方式にではなく、サスの後端にある
 アキュームレーター を含む、長いショックアブソーバー自体の作動に関する 特許なのではないか? と思う。

 長い ホイールストロークが得られるだけでなく、モノクロスの もう一つの利点は、スプリングの反力が、上方ではなく
 ヘッドパイプを押す、前方向に抜けるので、車体が振られ難い、という説があるが、これは怪しいんじゃない? ・・

 サスペンションを、どういう方向で取り付けようが、その反力は 車体の中で 打ち消し合うと思うので? ・・・
 その辺の事は、私には分からないが、その後 モノクロスサスが消えて行ったのは、重く長い ショックアブソーバーが
 重心位置より かなり高い位置にあり、そこで ワサワサ動くのは、操縦安定性には 悪影響だと思うのだ。





 
  【 リヤサスペンション レイアウト検討 】 ( Oct/2023 )

 猛暑で身体が動かなかった 今年の夏、身体が動かなかった分、少し頭を動かしていた。
 全く進んでいない S8 Project ベース車輌は NSF250で、足回り部品は ほぼ流用する予定だが、
 フレームを新作するとなると、制限があるとは言え、ディメンションの自由度は大きく、
 勿論 現行のNSF250が基準にはなるが、あらゆる寸法、位置は 変更するつもりだ。

 そうなると、その 1つ1つの 座標の意味を理解している必要があり、今まで 漠然と見ていた世界が、
 物凄く 深く 広く なって行き、とても勉強になるけれど、私の頭では理解出来ない事が多すぎて、
 最後は 疲れて、いいや この辺で、って事になる。

 今回のテーマは、リヤサスペンションの レイアウトに付いて考察するが、長くなるので、数回に分ける事にした。

 さて、現在のバイクの リヤサスペンションの殆どが、ジャンルに関わらず、殆ど プロリンクと呼ばれる、
 1本のサスが、リヤタイヤの前に、リンクを介して付いているが、何で? まずは、その歴史から考える必要がある。

 
 

 恐らく、最も効率の良い リヤサスのレイアウトは、リヤアクスルの左右に ほぼ垂直に、2本のサスが立っているのが、
 サスの動きに対しては 理想的だろう。 昔のバイクは、殆ど全て そうだった。

 ここで考えたいのが、2輪車のサスペンションの進化の歴史は、同時に モトクロッサーの進化の歴史だと言う事だ。
 大小のギャップ、時には 空を飛ぶ様なジャンプをして、スピードを競う モトクロスの命が、サスペンションだから。
 いかに ギャップを吸収するか、それは いかに サスペンションストロークを長く出来るか、の進化でもあった。

 フロントは、チェリアーニタイプの出現で、長いストロークと、高い剛性と、重量を 両立出来る様になり、あっという間に
 全ての モトクロッサーが採用したが、リヤは 長い間、コンベンショナルな、2本サスの時代が続いた。

 2本サスは効率は良いが、サスの荷重を受ける部分が後方上部にあり、頑丈なサブフレームを必要とするし、
 そこそこ重い 2本のサスが、重心位置から遠いところにあるのは、操縦安定性には悪影響だ。

 それでも、長い間 変わらなかったのは、恐らく スイングアームを高剛性にする、という考えが無かったからだろうか?
 4輪車のサスも、近年の フォーミュラーカーを除けば、一般的に サスペンションは、それぞれの ハブのすぐ近くに
 付いている。 それを ずっと車体中央に移動したら、とんでもない高剛性の アームにしなければ、重い4輪車では、
 アームのしなりで、サスペンションは まともに作動しないだろう。

 いやはや、まだ序章なのに、長くなってしまったので、今日はこの辺で ・・

 ちなみに 写真は、私の高校時代に全盛期だった スズキの RH69?RH70? ゼッケン1は、ジョエル・ロベール
 2位は、シルビアン・ゲボス、6位以内に、オーレ・ペテルソンが居た。 当時は前後の長いサスが格好良かったが、
 今見ると、爪楊枝の様な フロントフォークと スイングアームですよね〜 ・・・


 









 
  【 たすき掛け フレーム 】 ( Nov/2021 )

 相変わらず、何の進展も無い  S8 Project。  そして、相変わらず、やってみたい事だけは、どんどん増えて行く。 
 その中でも、あの世に行く前に、何とか やってみたいのは、フレームの製作。
 こういう風に走れないかなぁ〜 ・・ という 走りの イメージは、はっきり あるのだけれど、果たして もう バイクに乗れるか どうか? ・・



 

 「たすき掛け」 って、カッコイイ!  特に、女性の たすき掛けを見ると、何だか 日本人で良かったなぁ〜 と思う 瞬間だ。

 題して 「たすき掛け フレーム」。  スパイラル フレーム、と言っても いいかな?  現実には 難しいが、
 1本の パイプを、接点を持たない、たすき掛け状に レイアウトした フレームで、ピッチ・ロール・ヨー の 剛性を、コントロールしようというものだ。
 それに、ヤマハの フレームダンパーを 組み合わせて みては どうか? ・・ と思っている。

 専門家からすると、馬鹿げた 下らない アイデアだと 笑われるかも知れないが、専門家ではないので 楽しんでやれる。
 
 パイプの 肉厚コントロールは難しいので、テーパー管にする事で、剛性のコントロールをする。
 試作の 繰り返しになるだろうから、安価で加工しやすい 鉄パイプを使用し、ロウ付けで 組み立てる。
 設計変更に対応しやすく、何より 熱歪が少なく、大掛かりな 冶具を必要としない。

 まあ、今の時代、コンピューターで、あらゆる方向の剛性を計算して、カーボンの厚さや繊維方向を変えて、剛性をコントロールして
 作るのが 主流だと思うが、知識・技術・設備 の面で、まるで遠い世界なので、分相応の方法で トライするしかない。

 しかし、これからは 恐らく、3Dプリンターで、物凄く 目の粗い スポンジの様なものを作って、あらゆる方向の剛性を コントロール
 していく様に なるんじゃないかな?  タイヤだって、そんな風な ノーパンクタイヤに なるんじゃないかな?
 恐らく、あっという間に そういう世界になりそうだ。










 
  【 アイデア だけだけど こんなのは どうかな? 】 ( Sep/2018 )

 一般的な、アルミボックスフレームだが、最大の特徴は、フレームが インダクションボックス になっている事。 今まで ヘッドパイプ と言われていた
 部分が無い。 インダクションボックスの上下に、ステアリングのベアリングが圧入されているだけ。

 

 大排気量車の様に、フロントフォーク幅が広い場合は可能だが、幅の狭い小排気量車では、ハンドル切れ角の小さい、ロードレーサーだから
 実現出来る事で、それでも、ステムシャフトの辺りは、相当 幅の制約がある。 ただ、ステムシャフトが、ステムと トップブリッジの、
 捩れ剛性に、そんなに寄与しているとは思えず、細い中実シャフトで充分だろう。 いわゆる吸気ポートの中のバルブステムの様な。
 でも、せっかくだから、そのシャフトを、翼断面にしたら、カッコイイ! とか考えたけど、 まあ ベアリングの構造変更で、シャフトは不要になるだろう。

 


 これで吸気系は、スッキリしたのだが、どうも排気系と冷却系のレイアウトが気に食わない、と以前から感じていた。 ラジエターのすぐ後ろに、
 真っ赤に焼けた エキパイが通るのは、どうにも気に食わない。 そこで、排気系と冷却系を、はっきり分けたいと思い、後方排気にした。
 


 ラジエターの後ろのエンジンに、シュラウドでも付けて、冷却風の流れを作ってやれるかな? 最も、ラジエターを通過する空気は、車速が上がっても
 多くは無く、フィンの目を 荒くしてやらないと 意味が無いかも知れない。

 問題は、排気系の断熱を どうしようか?熱くて座れないって事になっちゃいそう ・・  それと排気管の長さが、サイレンサーまで含めると
 シート後端までの距離では、真っ直ぐ収まらないだろう。 排気圧力の下がった シート内で、トグロを巻かせる程の長さでは無いだろうし ・・

 メーターステーやメーターの位置に、ドカン!とフレームが来たら、メーターは どうすんの?って 思うだろうが、今や デジタル時代、
 スクリーン下部に収まる モニターとか、有りそうだし、何なら スクリーンに映し出しても いいんじゃ?

 そして、デジタル時代に対応して、大量の電子機器は、現在の燃料タンクの位置に、スペースを取る。 データロガーも含め、外部からのアプローチも
 簡単だろう。  ただ、燃料ポンプは、インジェクターの近くにあった方が良いのか? よく分からないが、そうなら、ポンプ内蔵のサブタンクを置いて、
 メインの燃料タンクは、エンジン下部、アンダーカウルの中に 追いやってしまえばいい。 タンクが分かれるのは、ちょっと嫌だけど、しょうがない。


 これは、CRF150のエンジンをベースに想定しているので、本当は もっと エンジンを直立状態にしたいのだが、クランクセンターと、カウンターシャフトの
 位置関係で、ここまでしか起こせない。 これでも、クランクセンターは高すぎると思うが、これ位高くしたかったので、まあ いいか。

 シリンダーヘッドを、どうやって引っくり返すの? という問題は、とりあえず考えない。 何とかする、って事にしよう。

 実は、こんなレイアウトの発想の元は、50ccエンジンを並列に3個並べた 150ccのレーサーを作りたい、と妄想していた事から、シリンダーの前傾、
 エキパイと ラジエターの せめぎ合い、など考えて、結局、後方排気に落ち着いて、ならば インダクションボックスを フレームにしてしまえ! って事に
 なった訳だ。











 
  【 相変わらず フレームについての考察 】 ( Apr/2017 )

 何〜にも進展していない S8フレームだが、頭の中だけでは確実に進展しているのだ。



 モーターサイクルの 旋回性、運動性能の解析は、4輪に比べ 随分遅れている、と聞く。 それは キャンバーが付く事で、圧倒的に解析が困難に
 なるのだそうだ。  では 飛行機は どうなんだろう? 上下も プラスされるから、更に困難だと思われるが? ・・でも 2輪の場合は、空中での
 運動ではなく、路面の反力で運動するので、解析が困難になるのかも知れない。 ・・まあ、解析が困難であれば、まだまだ私の様な 脳無しでも
 2輪車の運動性能について、うんちくを垂れる事が出来る 隙間が残っているという訳だ。 実際、雑誌などで、もはや宗教的とも言える議論が
 されているのも、うなずける。

 考えてみると、高校時代から 2輪のフレームは どうあるべきか? みたいな事を考えていた様に思うが、25年ほど前 RS125のフレームを改造
 していた頃から、それまでフレームは、ヘッドパイプと リヤフォークピボットを、いかに効率良く繋ぐか、だと思っていた考えが変わってきた。
 フロントフォーク、フレーム、リヤフォーク、は 部品の分類であり、車体骨格としての分類ではないだろう、と考える様になった。

 上の写真の様に、前脚・肩・胸 の 上半身と、後脚・骨盤・腰 の 下半身。 その上半身 下半身が 細く締まった ウエストで繋がっている。
 しなやかに動く 背骨 腰骨、それを支える強靭な背筋 腹筋。 その構成が すばしっこく強力な運動性を発揮する要素なのではないだろうか?
 という考えなのだが、そう考えると、見た目の違いは大きくはないが、今までのフレームとは随分違ったイメージのものになると思うのだ。
 








 
  【 静岡で フレーム構成 再思案 】 ( Nov/2016 )


 フレーム構成を考える上で、エアーインダクションボックスのダクトレイアウトも頭に入れておく必要があるので、色々考え直している。



 基本的なレイアウトは変わらないが、微妙に違う案を、数え切れないほど 考えては捨て ・・・









 
  【 理論 武装  】 ( Jun/2016 )
 
 
 今月初めの筑波選手権 S8クラスで、チャンピオンの大木選手が、予選で 4秒0と、もう 殆ど 3秒台という、今後 当分 破られそうもない、
 とんでもないタイムをマークした。 残念ながら、その走りを見る事が出来なかった。 決勝では、圧倒的なタイム差があるので、
 2位との間隔を 適度に保ちながら、トップをキープしていたので、その速さの真髄に迫る事は出来なかった。
 元 全日本ライダーによると、S8クラスには GP-3クラスとも違う ライン取りや 走り方があって、大木選手は とても上手い走りをしている、との事だった。
 
 私は、筑波は殆ど走った事は無いし、コースに対しても、あまり興味も無かったけど、S8車輌を作るにあたって 勉強しなくては! と思い、
 昔、神谷さんが サイクルサウンズに連載していた、サーキット攻略法の 記事のコピーを 引っ張り出した。
 筑波サーキット編だけでも 膨大な量だ!  しかし よくも 、これだけのものを、まとめたものだ。  改めて 神谷さんの才能には恐れ入る次第です。 ・・










 
  【 チェンジアーム周りの部品製作  】 ( May/2016 )


  
 エンジン幅が狭いので、RS125のフレームレイアウトでは、チェンジアームを外側に延長しなければならず、シフトスピンドルの動作に負担が掛かる。
 しっかりした削り物のパーツが主流の様だが、それでも支点は遠すぎるので、チェーンガードも兼ねて作ってみた。
 NCフライスで加工すれば、もっと格好良くなるだろうが、ポンコツ旋盤とボール盤で、何とか加工してみた。



 
  ウォーターパイプジョイントや、ドライブスプロケットも加工して、やっと これで 私のやる事は終了。
  ちなみに、黄銅の軸受け部品の加工も、旋盤とボール盤で作った力作なのだ。 ・・・だから どうしたって? 

 









 
  【 RS125フレームに CR80エンジン搭載  】 ( Apr/2016 )


  
  延々と考えた末、現在主流のエンジン位置と、リヤフォークピボットを軸に、クランクセンターを 28.4mm上げた位置の 2種類をトライしてみようと、
  フレームを切り刻み、何とか搭載可能になったが、まだまだ チャンバーレイアウトやら、ラジエター改造やら、やる事が多すぎて、
  又 レースに間に合わなくなるので、エンジンを上げるのは、とりあえず持ち越す事にした。




 
  


     リヤフォークピボットを軸にして、フロントエンジンハンガーを ラバーマウントする為に、ピボットシャフトを細くしなければならないが、
   スペースに限界がある為、その 落としどころを探る。 これを機に エクセルに まとめてみた。



 
  
  ピボットシャフトの通る ケース部分の加工。 偏芯しなければならない程、限界の位置関係。 そこに砲金のカラーを圧入。 スラスト方向にも圧入。




 
  φ20の中空シャフトを、φ15中実シャフトに変更。 それに合わせて カラーを製作。  これで エンジンは、シャフトを軸に スイングする。
  ケースを挟む センターカラーは、SCM435。 それ以外は A7075で作り直し、ハードアルマイト処理をする。




 
  そして、これは フロントのラバーマウントハンガー部分。 マウントラバーは丁度良いのが無かったので、自作。
  スラスト方向は、ポリアセタール樹脂で、滑らせながら左右の動きを規制する作戦だが、果たして どうかな?
  









 
  【 RS125フレームに CR80エンジン搭載 ついでに、図面化 】 ( Mar/2016 )


   
  RS125 フレームに、CR80 エンジンの搭載を依頼されて、延々ほったらかしていたら、開幕戦に間に合わなくなってしまった。 
  何とか第2戦には 間に合わせたい (来年の ・・・)。 
  勉強ついでに、部品が手元にある内に、図面化しておこう。 実物からの実測値なので、いい加減だけど、この程度で大丈夫でしょう。





 
  RS125と、現在のS8クラスの主流のCR80エンジン搭載位置を比べてみた。  
  カウンターシャフト位置が決まってくるので、もう ここから大きく変更する事は出来ない。 それにしてもRS125のクランクセンターは随分高いなぁ〜。
  自作フレームのデメンションも、ほぼこれと同じにする予定。 最初は分からないので真似から始めよう。
  ただ、80ccだから、もう少し小柄な車体にしようか? と思っていたのは、どうやら間違いの様だ。 
  排気量が違っても車体は殆ど変わらない モトクロッサー程ではないが、人間の大きさが変わらないので、車輌の大きさは ほぼ決まってくるだろう。
  タイヤのグリップや旋回力が向上したので、逆に これより若干 大柄な車体にした方が いいのかも知れないなぁ〜 ・・・?









 
  【 フレーム構成 思案中 】 ( Feb/2016 )


 
  リヤフォークは CR80 のものを補強して使えるだろうが、フレームは 完全にディメンションを変更するので 難しい。
  でも、最初のうちは、切り刻んでも 何とか使いたい、と思っていた。  しかし 剛性面でも 整備性の面でも、どう考えても 苦しくなってきた。
  オリジナルフレームを残す事に こだわる意味が無くなってきた。



  
  それでも ここまでは、まだ オリジナルフレームを流用して、ボルトオンで組み立てるタイプを考えていた。
  リヤフォークピボット部分は アルミ製。 シートレールもアルミ。 リヤフォークも含め、後半分がアルミ。 これじゃ ビモータの真似だよねぇ〜 ・・
  しかも、ビモータは リヤフォークが メインフレームと同じ クロモリで、赤く塗装して、真ん中のアルミ削り出しフレームを挟み込んでいるからいい。





 
  そこで、オリジナルフレームを流用する事を諦め、新作する案に切り替えた。  素材への こだわりは無い。
  ただ、当社の設備と加工技術で作る事が可能でなくてはならない。 そういう意味では、分割式は魅力的なのだが、まずは 一体式で考える。
  この時点では、まだ素材は特定していない。





 
  そのうちに、クロモリパイプの加工経験が無いので、ちょうど良いチャンスだし、トライしてみたくなって、クロモリパイプで考えてみた。 
  ヨーロッパ車の、トラスフレームの真似はしたくないが、トラス構造にする必要はある。
  そこで、それぞれのパイプを 同一平面上ではなく、交差させて立体感を出す事にした。 
  そして 柔らかい アール にして、トラスのイメージを払拭しようと思った。





 
  そして 大体こんなイメージの クロモリパイプ フレームかな? ・・
  ヘッドパイプ、ルヤフォークピボット、エンジンハンガー、リヤサス取り付け部、等は アルミ製のユニットをボルトオンで取り付け、
  その諸元を変更する事で、多少の位置変更が出来る様にしたい。
  実際には エンジン等との兼ね合いで、こんなラインでは出来ないだろうが、まだ初期のイメージの段階なので。 ・・

  フレームは 7台作って レインボーカラーにしたい。  なんて冗談だが、プロトタイプは素材の地肌そのままにするが、
  完成車は、フェルメールの コバルトブルー にしたいなぁ〜 ・・ なんて思った辺りで、とりあえず空想は終了。










 
  【 ライディングスポーツ特集 ・ ツクバ エスハチ vol 2 が出た 】 ( Des/2015 )


 

 今回は、出場マシンの紹介。 フレームもエンジンも様々。 それぞれの考え方で挑戦している。 それでも大体 同じ位の速さだから面白い。
 
 現在、RS125のフレームに、CR85のエンジンを載せて欲しい という依頼を受けているが、エスハチ車輌の中では、
 最もポピュラーな組み合わせなので、早い話、真似すればいい訳だけど、ここまで煮詰めた人達の苦労を、じっくり味わいながら、
 エスハチの勉強をしようと思う。
 私が やりたいのは、モトクロッサーを ベースにした車輌を作りたいので、全く違う車輌を考えているのだが、まずは現状の勉強から ・・
 早く、本に載っている車輌と一緒に並びたい。 ・・ 









 
  【 最近の動向 】 ( Nov/2015 )

    相変わらず、何も進んでいなくて、構想ばっかり ・・・

 

 機能的な事 と、デザイン的な事は、常に同時に考えているけれど  ・・ 最も明確な目的が 形に現れているのが、やはり戦争という事になる ・・
 攻撃を目的にした操縦席のデザインと、吸気から排気に抜ける パワーユニットのデザイン。 別々の目的の 2つが合体した形状。
 
 随分 若い頃から、この様に 機能別、目的別のユニットを、後でレイアウトしていって、最終的に合体する、という手法が大好きで、
 当然 フォーミュラーマシン には、それを感じるので、いわゆる 箱のレーシングカーには、見た目の興味は湧かない。
 特に オートバイは、全ての部品が露出しているので、最も その味を出せる。 せっかくの魅力を カウルで覆ってしまうのは もったいない。

 駆動系、冷却系、潤滑系、吸気系、排気系、電装系、操縦系、それぞれを 別体でデザインし、最終的に一体化する。
 一つのカバーの中に収めるのではなく、視覚的にも それぞれの機能が独立したデザインにしたいなぁ〜 と思うのだ。





 
 
 古くは、ルイジ・コラーニ が、パワーユニットを別体化した レーシングカーをデザインしているが、さすがに これを見た時は 驚いた。
 ただ、巨匠に文句を付ける身分ではないが、せっかく別体にしたんだから、もう少し上手く繋いで欲しかった。 ・・・







  


 
 プロジェクト と言えば 本来、大きな目標を集団で実行する事を指すのだろうが、1人でも 大きな世界観で取組むのだ、という意気込みで・・

 筑波選手権で、古くから続いている S8クラス。 軽量なので安全性が高く、直線スピードは高くないが、軽量故 思い切った走りが出来、
 コーナースピードが高く、タイムも充分速い。 何より 観て楽しい レース展開になる。

 普通は、モトクロッサーのエンジンを、TZ125やRS125等のロードレーサーの車体に搭載するのだが、その車体が入手困難になってきた為、
 モトクロッサーの車体を出来る限り使って、ロードレーサーに仕立て上げる事が出来ないか? それにトライしてみようと思う。
 
 本当は CRF150 で作りたかったが、ベース車輌が高価で、古い CR80 をベースに作る事にした。

 いっぱい仕事が詰まっているので、いつになるか分からないけど、少しずつでも勧めて行きたい。
 将来は、国内4メーカーのモトクロッサーで、競い合えたら面白いだろう。 そんな世界観を持って取組みたい。


 
                                    じゃ〜ん!








 

 たちまち 羊は丸裸〜♪   という訳で、使えるものだけ残して シンプルに。  フレームは、ヘッドパイプ位置を完全に変えて、メインフレームを
 2本の クロモリパイプで作り、ほぼ完全な ダブルクレードルにする予定。    エンジンは とりあえずノーマルで。

 リヤフォークは、補強と リンクの取り付け位置の変更。    リヤサスは、出来れば使いたい。 大幅に短くして、取り付け位置を大幅に下げる。

 問題は フオントフォーク、何とか使えないかなぁ〜? 長さの短縮も さることながら、アクスルシャフト径が細すぎるのがネックだ。
 大御所の神谷さんが、フロントタイヤを又で挟んで、ハンドルを左右に捻ったら、老人の力でも グニャグニャと簡単に動いてしまった。
 「こりゃ、自転車だねぇ〜!」 だって・・・   まあ そんな訳で、問題は山積みである・・・

 このS8クラス と言うのは、神谷さんが コンストラクター や チューナー を育てよう という事で、出来るだけ制約の無いレギュレーションにして
 皆、どんどん改造して 出てよ。 と始めたクラスらしい。     おぉ〜! 考えは共通なのだ!    ・・・が、実際やるとなるとねぇ〜・・・








 
  
 普通 一般的には、フレームは、ヘッドパイプと リヤフォークピボットを、出来るだけ直線的に繋ぐのが、軽量 高剛性の基本だが、
 ずっと、大排気量車と、小排気量車では、旋回方法が違うし、同じ考えで フレームの剛性を考えるのは 違うんじゃないだろうか?と思っていた。
 そこで、赤いラインを境に、前後別々に剛性を考えてみようかと思う。 
 前後共 それぞれ出来るだけ高い剛性を確保する。 全体的にも 縦剛性と 捻じり剛性は確保する。 
 しかし 赤いラインの辺りの 横剛性は、あえて落とす。 
 まあ、プロが見たら 全く馬鹿げた事なのかも知れないが、幸か不幸か 私は素人なので、自己満足で楽しめる訳だ。
 ただ、適量というのは、知識も経験も設備も無いので分からない。 そんな時、ヒントを与えてくれた物がある。それが下の画像だ。



 
 
 私の知人が 開発に協力した。 Dynavector Moulton DV-1 薄肉ニッケルクローム鋼の 細いフレームを、スポークで引っ張って剛性を確保している
 そうだ! このアイデアを ぱくって、テンションロッドを使って、テンションの調整をして、色々テストが出来ないだろうか?
 テンションロッドの使い方は、この自転車とは 考え方が違うのだが、この方法は 色々な事に応用出来るかも知れない。
 勿論、剛体ではないので、違う結果が出るかも知れないが、これも又 素人だから出来る事かな? ・・
    

 

 
 

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